美人三姉妹(仮)

だ、誰なんだ?
…待て、もう一人転校生がいたとか?
そもそも知り合いが転校生だなんてそうそうあることじゃ…
けどうちのクラスに二人も転校生が来るか?それこそゲームや漫画の中の話だろ…
と、俺が軽くパニックになっていると

ゆり:お、お姉ちゃんなにしてるのーっ
カズ:は?ゆり?

ゆりが教室へと飛び込んできた。

笑夢:あはは、いや面白いかなと思って
ゆり:面白くないょ…

ゆりの知り合い?お姉ちゃん?トキルさんとは別の?
謎が謎を呼ぶ。
その為俺は後先考えずゆりに尋ねてしまった。

カズ:ゆり、その人は?
ゆり:ぁ…カズ君だぁ//この人はめ…じゃなくてお姉ちゃんだょ
カズ:いや、それは聞いてたけどさ…っ!?

ふと俺は周りの奴らの視線に気がついた。
殺気立つ男子。
興味津々の女子。
にやにや笑う先生。
そして…

笑夢:あなたがカズ君?小さい頃には妹がお世話になったようで、姉としてお礼申し上げます
カズ:え?あ、いや…

深々と頭を下げられて戸惑う俺。

たいら:そろそろ種明かしといこうか

そんな俺を無視して話を始める先生。

たいら:こちらの相坂さんは臨時講師の方だ。そして、転校生挨拶を
ゆり:は、はぃっ…相坂ゆり…です…お姉ちゃんの妹で…カズ君の幼馴染みです…
たいら:相坂先生も改めてどうぞ
笑夢:はい。改めて相坂笑夢です。いつまでになるかはわかりませんが妹共々よろしくお願いしますね
たいら:そういう訳だ。転校生の相坂の席は…幼馴染みの近くでいいな?
ゆり:…は、はぃ//

返事を聞いたたいら先生は教室を出るとすぐに戻ってきた。片手で軽々と机と椅子を持って。

たいら:神谷の隣、国木田、一つズレろ
生徒:先生、俺小林っす
たいら:知ってるよ
小林:…はぁ

机と椅子を持ってきた先生と、ため息をつきながらも一つ後ろにズレる小林。

ゆり:ぁ…あの…ありがとぅござぃます…っ
小林:あ、い、いやいやこれくらいなんでもないよあはははは
たいら:湖池屋、うるさいぞー
小林:俺ポリンキーじゃないっす
たいら:俺はキャラメルコーンが好きだな
笑夢:それは東鳩です
たいら:はっはっは

なんて会話をBGMにしながら

ゆり:よろしくね、カズ君//
カズ:うん

俺達のクラスメートな関係は始まった。

―――

休み時間は大変だったと省略させてほしい。
俺とゆりへの質問責め…更にはそれに臆したゆりが俺の背に隠れたことに男子のジェラシーはオーバードライブ。女子からは黄色い悲鳴。
ノイローゼになりそうだった。

カズ:失礼しまーす
ゆり:…しまぁす

なので俺達は平和そうな場所、保健室へと待避しにやってきた。

??:いらっしゃい

出迎えてくれたのは当然ながら…え?

ゆり:…トキル…お姉ちゃん?
カズ:な、なんで?
トキル:あら、私がここにいたらおかしい?
カズ:…ゆりが不思議がってるんだからおかしいと思いますが

思ったことがそのまま口から出た。それくらい俺は驚いている。

トキル:そうね。今日は引き継ぎにやってきたの。明日正式に朝会で発表されるわ
カズ:…もしかして?
トキル:もしかしなくても明日からは私がこの学校の擁護教諭…保健室の先生よ。カズ君が望むなら個人的に保健を教えてあげるわよ?
カズ:え?…あ…

妖艶に微笑みながら顔を寄せてくるトキルさん。
…あ、いい匂いが

ゆり:む〜っ、お姉ちゃんはあんまりカズ君に近付いちゃダメっ

ゆりが俺とトキルさんの間に強引に割り込んできた!

トキル:あらあら独占欲強いのね。ならゆりで我慢してあげるわ

ゆりで
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まろやか投稿小説 Ver1.30