あれ以来、あの夢を見なくなった…なんてことはなく、定期的にあの部屋のお世話になっている。

高校卒業、大学入学と卒業、就職、結婚と要所要所であの部屋に呼び出されている。
あとは…喧嘩したとき。

今だにあの夢は謎だらけだ。
だが、あの夢のおかげで俺は彼女と出会えたのだから多少の不思議には目をつぶろう。

引きこもり…登校拒否…心の病…。
今日もどこかで誰かが苦しんでいるだろう。
だがどうか知っていてほしい。
あなたは決して一人ではないのだと。
俺達、同じ痛みを持つ者がいるのだと。
だがどうか忘れないでほしい。
俺達に出来るのは手を差し延べることまでだと。

怖いと思う。
苦しいと思う。

それでも、どれだけ小さくても構わないから一歩踏み出してほしい。

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勇気をくれた我が最愛の妻、愛へ

大空飛翔

―

内緒のあとがき

飛翔へ

あなたとの出会いがあたしの人生を変えてくれました。

あたしを助けてくれたあなた。

あたしを必要としてくれたあなた。

あたしを愛してくれたあなた。

…ちょっと恥ずかしいね、こういうの。

独りで苦しんでいたと思っていたあたし達。

これを読んでくれているあたし達と同じ悩みを持つ人へ。

あなたは独りじゃありません。

ほんの少しの勇気で構いません。

目を開いて周りを見てください。

耳を澄まして声を聞いてください。

そうすればきっと、あなたの周りの世界はあなたが思うより優しいってわかると思います。

それが重圧になることもあると思います。

休んでもいい、後ろを振り返ることがあってもいい。

でも、負けないで。

だって、目の前にはあなたの為の『明日』があるのだから。

―

最後に

飛翔へ

あたしはこれから先もあなたを愛します。

だから…あなたもあたしを愛してね。

大空愛(旧姓･海野愛)

ＰＳ．新しい家族の名前、考えておいてね、飛翔

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