甘えんぼ唯湖ちゃん、ゴキブリにおびえる

「〜♪」
腕をぶんぶんぶん回しながら寮の中をご機嫌で歩くのは、幼児退行?してしまった我らがヒロイン、くるがやゆいこちゃん(推定精神年齢6〜7歳くらい)。
手には洗濯物が入ったカゴ。この様子だと、今から洗濯をしに行くのでしょう。寮の中にみんなが使うコインランドリーがあるようです。
「ほんとは理樹君のぱんつを洗ってやりたいが、わざわざやじゅ〜がいっぱいいるだんしりょ〜なんか行くものか。向こうからきやがれはっはっは」
男子寮が向こうから歩いてきそうな勢いですが気にしない。
さて、そんなこんなで到着したランドリーコーナー。カゴの洗濯物をとりあえず洗濯機の中にぶち込むと、コインを…。
「う〜っ、理樹君が抱っこしながらじゃなきゃ届かないぃ…」
いやいやいや。肉体は退行してないから十分届いてますって。
「う〜〜〜っ」
そこで唸っても理樹君が来るわけでは。
と、そこでカサッ、という音。
「理樹君?」
ちょっとだけ期待してみるゆいこちゃん。まぁ、人間の気配にしちゃちと小さすぎる気がしないでもないですが。
…案の定、振り返るとそこには。
「……っっっ!!!」
『?』
いました。黒光りする『ヤツ』が。
この湿気の多いシーズンは奴らにとって天国です。それはもう、生き残った強靭な越冬組と、その遺伝子を受け継いだ新参組。対してこっちは甘えんぼ。さて、分はあるので…。
「やだあああぁぁぁあああ!!理樹くぅぅぅぁぁぁぁぁ!!!」
泣きながら猛ダッシュ。
ぷちっ。
あまりの速さに回避できず、ゴキブリ、ゆいこちゃんに踏まれて潰される。
「理樹くぁぁぁぁぁぁぁぁあ!!!!」
もうべそってレベルじゃないですよ。号泣。
でもそんなのに踏み潰されたゴキブリが不憫でなりません。

その後ゆいこちゃんは理樹君の部屋に飛び込み泣きながら真人くんを滅殺したあと、宿題中だった理樹君の胸の中で満足するまで泣いた後、抱っこしてもらいながらお昼寝したとのことです。ゴキブリは…仲間たちが美味しくいただき(自主規制
09/06/24 02:50更新 / 相坂 時流
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まろやか投稿小説 Ver1.30