話題になっていたから聴いたことはある、程度だった放課後ティータイムのみんなだけど、
やっぱり予想通り、あっさり美魚さんが自分のPCから譜面データを引っ張り出し。
それをぱぱぱっとセットされたPCたちに転送して、彼女たちが譜面を確認。
「そんなには難しくないな。多少味付けをはしょれば一発でもいけそうだな」
「・・・え?」
真っ青になってきた真人を横目に、こちらは唯さんが真剣な表情で、たぶん美魚さんか唯湖さんのPCからLAN経由で来た曲の再生をじっと聞いている。
「うん、なんとなくだけどいけそうだよ」
で、出だしのフレーズをさらっと。
「でた、唯先輩の絶対音感。では、コードと飾りつけは私がやりますから、
唯先輩はメロディに集中してください」
「おっけーだよ、あずにゃん」
「譜面があればムギは問題ないな。それほど速い曲じゃないからベースもいけるぞ」
「ですね。まかせてください」
はい、自爆決定。
まず最初に小毬さんと葉留佳さんが、それこそランカとシェリルのノリで練習を兼ねて一回目。
これがすごくよいのは、さわ子先生がほとんどハァハァ状態で撮影に集中していると言えば、理解してもらえるかな?
「振り付けちゃんと覚えておくんだな、真人氏」
「やれっていわれても無理だぜっ」
「ではせめて「キラッ☆」だけでも何とかしたまえ。
あれは大事なサインなんだ。あれをやらないのはこの曲を歌う上では言語道断だ」
いやに力説する唯湖さん、普段アニソンなんて聞きそうもないのに。
「曲がよければたいがいは聞くぞ、あの業界でも彩菜、Lia、KOTOKO、Rita、YURIAといったなかなかの実力者はいるからな。それに声優たちにしても、最近はかなり侮れない」
「いやだから、どうしていちはち禁のゲーム中心で活動している人たちのことを知ってるの、来ヶ谷さんが・・・」
「それを聞くのは野暮というものだ」
なんでそんなに自慢げなんだろう。
「でよ、あの「キラッ」は・・・」
「「キラッ☆」、だ。星を忘れるのは中島愛氏への失礼にあたる。で、・・・」
これもまたなかなか観られないシーン。
なんと、唯湖さんが真人に耳打ち。
で。
いったいなんでなんだろうか、一転してノリノリで勝負に出た真人。
ばらけ気味だけどなんとか振り付けも頑張って。
みんなはもちろん大喜び。なんといっても和さんや佳奈多さん、佐々美さんが手を振って応援するくらいだからなかなか。謙吾が思わず嫉妬気味で、あとから来たクドと、もう一度葉留佳さんが乱入をはたし、さらにヒートアップ。
・・・それにしても、「キラッ☆」の度に、真人が、
2番では聴衆どころか手を離せない弦楽器3人はともかく、
紬さんと律さんまでが、僕に向かってあのポーズをしたのはどうして?
そして、白状します。
紬さんが帰宅遅れたわけ。
僕が結局、「夢の中へ」を歌わされたからです。
あと、僕の傍で、真っ白になって燃え尽きていました、真人。
美魚さんと謙吾は、鼻血を出して幸せそうにつぶれてました。
唯湖さんは演奏していたくせに、曲が終わった直後に僕を抱きしめようとして、紬さんと恭介に阻止されて悔しそうにしてました。
紬さんが僕を抱きよせる格好になって、・・・僕だって一応男だよ、やっぱりちょっとは嬉しいよ・・・でも「ずるーいっ、ムギちゃん」ってなって、鈴と佐々美さん、美魚さんを除く他のみんなからももみくちゃにされちゃったのも・・・ごめんなさい。
ちなみにきっかけを作った紬さんは、
「ずいぶんハァハァしてたわね」とさわ子先生に言われて、真っ赤になってました。
僕を抱きしめ
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