その15

梓が爆発。
まあそんなもんだろうな。
口先ではいろいろ言ってるけど。
しかし恐ろしいヤツだよな、唯は。
このままだとかかわる女の子全員をとりこにするんじゃないか、あいつ。
リトルバスターズだって、すでにこまりんと唯湖さんはちょっとアレだし。
しっかりおさめた写真を確認してからデジカメを収める澪と、視線を交わして苦笑。
で、ムギがいつも通りぽーっと、和がやれやれって表情で笑ってる。
・・・そういえば和って、たったひとりだけ、唯の魅力にやられてないような気もする。
すばやく保護者役に座ることで、自分の立ち居地を安定させたのかもな。
それはそれで正しい選択なんだろうな、唯と接するにあたっては。

ピンポン。
お、呼び鈴が鳴った。

他の連中は取りにくいとこにいることだし。
あたしは立ち上がって、インターホンを手にする。
「はいはい、どちらさまかな?」
お尻を掻きながら受話器に話しかけると。
「ぐえっへっへ、おねーちゃん、今日はどんなパンツはいてるのかにゃ?」
・・・うぐ。
人に言われると、確かにめっちゃ腹立つわ。

あーでもしょうがない、開けるか。

「律、どうした?」
まだ騒いでいる3人の脇をすり抜けると、澪が声をかけてきたけど。
ドアを開ければわかること。
念のためちらりとのぞき穴に目を向けて、予想通りの面子だということを確認してから。
ドアのチェーンを外してアンロックする。
がちゃり。扉が引き出されて、
「わふー、律パパ、おはようございますなのですっ」
「ぐんもーにんえぶりわん、はるちんたちが朝食届けにきたぞ!」
「昨日はお付き合いしちゃいまして。おはようございます。よく眠れましたか?」
腰に抱きついてきたクドちゃんの体重を受け止めたところで、はるちんと杉並さんの笑顔が、朝の光の中から飛び込んできた。

慌てて澪が毛布の中に飛び込む。あいつ、下半身はパンツだけだったからな。
まったく身内だけだと隙の多いヤツ。
ムギがすばやく体を前に出して、澪の体を見せなくしたのだけは確認しておく。
「おはようございます。寝起きの姿をみせちゃって、恥ずかしいわ」
そう言ってふんわりと笑う。
「え、ええ」
杉並さんが少し顔を赤くして応えるのがちょっと気になるけど、まいいか。
ともあれ、クドちゃんの感覚はしっかり楽しむことにしよっと。
こっちからも抱きしめ返す。うーん、やっぱかわいいよな、もう。
「おー、おはよー、クーちゃん、はーちゃん、むっちゃん」
「おはようございます、3人とも」
「おはよう。今日はここで朝食にするの?」

で。
はるちんが大鍋を抱えてるのと、
おかもち・・・っていうんだっけ?を両手で一生懸命ぶら下げてる杉並さん。
「うう、ちょっと重い・・・ごめんなさい、律さん、クドちゃん、ちょっと通して」
「むっちーは腕力ないなぁ」
「うう、いまは同意します・・・」
ぷるぷるしている2の腕をみては、さすがにしょうがない。
いったんクドちゃんを離して彼女に代わり、荷物を持つ。
「あ、ありがとうです、律さん」
「りっちゃんでいいよ、むーたん」
「む、むーたん?・・・あ、でも、ちょっと可愛いかも」
「それいいですね、わたしもそう呼んでもいいですか?」
「あ、・・・あ、はいっ!」
だからなんでそんなに真っ赤になるかなぁ。

「あれ、澪ママはどこなのでしょうか?」
と言った先で、毛布がグラッ。
「わふ、そこなのですかっ?」
びくびくっ。
「かくれんぼなのですか、みつけましたなのですっ!」
「う、うわ、ちょっとまって!」
慌てた声をだす澪だけど、ちょっとハイテンションなクド
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まろやか投稿小説 Ver1.30