「ちわー、お届け物でーす、ハンコお願いしまーす」
黒ネコの宅急便屋の社員の人が叫ぶ。その呼び掛けに答え僕はハンコを持って玄関に向かう。
「はい、有り難うございます。確かにお届けしました」
そう言うと、社員の人は去っていった。
「けっこう大きな…」
「ん? リキそれはなんだ?」
鈴が訪ねてくる。
今、僕の部屋にはいつものメンバーとあまり見ない顔ぶれがそろっている。
「なあ、暑いので離れてほしいんだが…」
額に汗を浮かべ謙吾は言う。
「そこの猫真似女が離れたら離れます…」
「そこの眼帯女武者が離れたら離れますわ」
古式さんと笹瀬川さんが謙吾をめぐって対決してる。まず、この二人が珍しいメンバーその1。
「おねーちゃーん、これなんてどう?」
「その本はもう30回は読みました」
美魚と美鳥が姉妹で話してる。珍しいメンバーその2の美鳥。
「葉留佳、もう少し無駄遣いはしちゃだめよ?」
「お姉ちゃんは固いなあ、こんなときくらい風紀委員の仮面はずした方がいいですヨ?」
姉妹と言えば忘れてはいけないこの二人、珍しいメンバーその3の佳奈多さん。
「んー、理樹それはなんだ?」
恭介が訪ねてくる。鈴と同じことを聞いてくるあたりは兄妹を感じさせる。鈴に言ったら全力で否定するだろうけど。
「待って、今開けるから」
そう言って僕は包みの封を開ける。
「これ…!!」
中に入っていたのは14着の浴衣と手紙だった、みんながこちらを向いてくる。
「理樹、何て書いてあるんだ?」
「今読むよ、えーと……」
『りっきゅんへ。
いやぁ夏も暑くなってきたね〜、なので君がよく手紙に書いて送ってくる名前の人数分だけの浴衣を仕立てました。いやぁひさひざの作業は肩が凝った凝った。夏祭りの時にでも着てみなよ〜。そうそう恭ちゃん今年で卒業で社会に出るんだから遊ぶのもいいけどちゃんと社会の常識もちゃんと学習しなよ? 大人は遊んでばかりじゃいられないのよ? りんちゃんもいずれ卒業するんだから人づきあいの勉強もちゃんとすること! いつまでも恭ちゃんが守ってくれる訳じゃないんだからね? まーくんとけんくんも喧嘩ばかりしてちゃダメよ? これはおばさんとおじさんの約束だからね? じゃあまた今度何か送るからアデュー!』
「…おばさん…」
僕は少し気恥ずかしくなった、恭介たちも少し赤くなってる。
「ん? まだある。何々? これはおじさんからだ…」
『やあ理樹君久しぶりだね、元気にしているかい?
生憎僕は妻のような技術を持ってないからねみんなにおこづかいを用意させてもらったよ。封筒の中には5000円ずつ入ってるからね夏祭りの時にでも使ってほしい。お金のことは気にしなくてもいい。働くことしかできない大人は君たち前途ある若者にこれくらいしか後押しできないのだからね。まだ君が気にしなくてもいいよ。あと、僕から一つ、理樹君、君はいい仲間を持った、青春の一番の宝を持っている。だからね君は仲間を大事にしなければいけないよ? あの日君を助けた仲間もあとからできた仲間も君には大切な仲間なのだからね。手紙によると君の周りには女性がたくさんいる。この中から生涯の伴侶となるべく人もいるかもしれないね。その時は祝福するよ頑張ってね。ではそのうちまた遊びにおいで? 歓迎するよ。じゃあ』
「おじさん…」
僕はまだまだ子供なんだな、こんなに守ってもらってる。
「リキ…いい人たちだな…」
鈴は言う。
…ここまでは感動的って言うのかな? 少ししんみりとした気分になったんだけど次でぶち壊しになったんだ…
「じゃあはい、これみんなの分の浴衣とお金」
僕はみんなに浴衣とお金を渡す。みんなは嬉しそうでよかった。
「浴衣は嬉しいのだがゆいぽんはさすがに…な」
「葉留佳! すぐにお金の確認なんてはしたない」
「いいじゃないでスカ! って無駄遣いしないようにってもしかして、はるちんよまれてましたカ…?」
「全くその通りよ!」
「さっちんって私のことですの?」
「みゆきん…」
「美魚の浴衣けっこう…」
「美鳥の浴衣派手です…」
なんてみんなで浴衣のことで話ていた
「ん? リキもう一枚手紙と浴衣あるぞ?」
「え?」
鈴の指差した先には本当にもう一つ浴衣があった、手紙もある。
「なに?」
『リッキーおひさー! せっかく何でおねーちゃんもプレゼントがあるよ! フフフ読んで驚いてよ? まずはアタシがリッキー弄りの女装の時に使った浴衣を仕立て直したよ! まさに完璧、もう一つは君がその学校に行くまでにとりためたおねーちゃんがリッキーに理不尽な女装させた時のアルバム(1歳〜15歳)と背筋をツーって撫でた時の嬌声が入ったボイスレコーダー3つを同封しちゃうよんハハハ懐かしさでむせびなくのだー』
ダッ!
ここまで言いきってから一目散僕は逃げました、みんなの目が野獣のようだったからだ。僕はちゃんとアルバムとボイスレコーダーを持って一気に走り出しました。後ろでなにやら騒いでいるようですが僕は…
「捕まらない…捕まらない」
自分に必死に暗示をかけて逃げました。
「来々谷まてっ!」
「ええい! なにを悠長なことをいう!? 是非ともあれはおねーさんが確保しないといけないのだよ!」
「違うこいつはミッションだ! おそらく理樹は校内に隠れているはずだ。その理樹を捕まえてここに連れてきた奴は、今日の夜の花火大会に二人きりで花火を見る権利を優勝商品とする。副賞はもちろん理樹が持ち去ったアルバムとボイスレコーダーだ。ちなみに夏祭りの始まのはる7時だがもらった浴衣を着る時間も考えると2時間後の6時がタイムリミットだ」
そして恭介はコホンと咳払いをすると宣言した。
「ミッションスタート!」
そう言うと4人を除き凄い勢いで駆け出した。
「謙吾は行かなくていいのか?」
謙吾は何も言わす恭介をむく。その視線は無理と言っていた。
「真人は…無理だな」
部屋を出る前に鈴からハイキックをもろに後頭部に食らって倒れていた。
「ハアハアハア…」
だいぶ逃げただろうか、リトルバスターズ!で体力がついたとしてもさすがに息切れがおこる。
「隠れよう」
できるだけ体力は温存したい。
「体育館の倉庫に行こう」
あそこならあまり人がこないし…そう結論をつけると僕は体育館まで走り出した。
タイムリミットまであと1時間50分。
「美鳥、直枝さんはどこにいるでしょうか…」
「図書館じゃないかな? 隠れやすいし」
「そうですね行ってみましょう」
美魚&美鳥は図書館に向かって走り出した。
「ヤバい…」
今、僕は大変な状況になっていた。
「鍵…かかってますね」
「そうだね」
今の現在地はまだ図書館の倉庫だった。なんでかというと体育館に走ってるときに僕を探してる美魚&美鳥を発見したからだ。僕は見た瞬間すぐに逃げた勿論2人はすぐに追いかけてきた。もう2人の目は美魚は獲物に襲いかかろうとするピラニアに変貌、美鳥は獲物を見つけた鷹さながらだった。
というわけで僕は図書館倉庫に逃げたのだった。
「確かにここに入った気がするのですが…」
「トイレに隠れた可能性もあるよ?」
「行ってみましょう」
「行くの!?」
「あっ…」
「…」
バタン!僕はドアを勢いよくしめた。
「理樹君発見〜♪」
「捕縛します」
しまったーーーー!!
つい、いつもの癖突っ込んでしまったッ! ヤバいここ2階だ逃げれない!
「理樹君〜開けてよ〜」
「りっきゅん開けたほうが身のためですよ?」
2人はドアをガタガタとゆする。いくら鍵をかけていてもあれだけの音を出されたらすぐに他のみんなも集まってきて捕まってしまう。その後僕はあの浴衣を着せられてしまうだろう。そうなったら僕は…僕はーーーー!!
「そうだ! ここはお姉ちゃん私に任せて!」
「? 何をするつもりですか」
「私の手には一本の針金があります。」
「ピッキングですか…!!」
「イエス、1分もあれば解錠させて見せるよ!」
その針金は一体どこから持ってきたの!?…じゃない早く逃げないと!!
ガチャガチャ、美鳥がピッキングを開始する。
ヤバい、これって絶対絶命!?僕の命運と貞操もここまで!?
「どうですか?美鳥?」
「ふふん、もうチョット待ってもうすぐだから…」
何で美鳥はピッキングなんてできるの!?あああヤバい窓から逃げるしかないか!?ガチャン…あっ開いた…
「理樹君!!大人しくお縄をちょうだいしなさい!」
「チェックメイトです投了してください」
2人はジリジリと近寄ってくる。感覚としてはひ◯らしのレ◯と魅◯が近寄ってくるような感じだ。
「さあ、理樹君覚悟してもらうね?」
「リトルバスターズ!ベストドレッサー賞は頂きです」
美鳥が近づいてくる。僕はへたりこむ。その時美鳥は予想外の行動をとった、スッ美鳥が僕の上に乗る
「いただきます」
あまりのことに頭が混乱する。
「みっ美鳥何してるんですか!?」
「いやー、理樹君を美味しく頂こうと」
「もしかしてそれって…」
「いやぁ、私も初めてだから痛くしたらごめんね?」
そう言って美鳥は上着を脱ぎ始める。その光景に美魚は叫ぶ。
「やめなさい! 美鳥!!」
「えー、なんでさー」
美魚の言葉に美鳥は文句をいい始める。すでに僕のブレザーははずされている。
「何でって、こんなことしたら退学になるかもしれないのに?」
あからさまに、はっ?という顔をする
「浴衣着せるだけで退学?」時間が止まる
「いや、じゃあ何で上着を脱いだんですか?」
確かに
「だって、これ新調して固くて動きづらいし」
「初めてだからっていうのは?」
「私、人に浴衣着せるなんて初めてだし」
「今、直枝さんに乗ってるのは?」
「だって、私の力じゃすぐに理樹君逃げちゃうじゃん…って美魚まさか私と理樹君のあられもない姿を想像してた?」
美魚の顔が真っ赤に染まる。
「ふーん…別にお姉ちゃんのご所望通りやっちゃっても私はいいんだけど? っていうか私としてはウェルカムな状況なんだけど? 主導権もこの状態なら私にあるし」
「駄目です」
即答だ。
「つまんないなー、もしかしてお姉ちゃんもやりたいの?」
「なっ!?そんなこと…」
「美魚は正直だね、口では嫌とか言ってるけど顔にはやりたいって出てるよ?」
「あぅぅ…」
「あはは♪ 悩んでる悩んでる♪」
「直枝さん…責任はとってくださいね?」
ちょっと待った、もしかしなくてもピンチですか?
「理樹君…」
「直枝さん…」
頬を赤く染めた美魚と美鳥が近づいてくる。もうだめか…
「そこまでよ!!」
奇跡が起こった、鬼の風紀委員二木佳奈多さんが乱入してきた
「た、助かった」
いや、さっきは本当にピンチだったし
「不純異性交遊は天が見逃しても風紀委員の私は見逃しません!!」
「あちゃー見つかっちった?」
「言い訳があったら聞くわよ?」
「私達はただ浴衣を着せるために動いてただけだよ?」
「その通りです」
この2人はまだこんな言い訳を? っていうか二木さんがそんな分かりやすい嘘に引っ掛かる分けないよね
「そうなの? ならいいわ」
簡単に引っ掛かりました。
マジですか?
「ただし見逃してあげる代わり撮影した写真を何枚か私にリークする事」
違った、この人確信犯だ…
「いやいやいや、何で僕の女装写真なんて欲しいのさ!?」
その僕の問いかけに二木さんは平然と答える。
「欲しいから」
即答でした、いやその前に二木さんはこんなキャラだっけ?
「あはは♪ 理樹君今度こそ覚悟してもらうね?」
「写真大切にしますね」
僕は、いや今までの僕だったらここで諦めてたと思う。だけど僕は学んだことがある。
「ちょっと待って僕と交渉しない」
最後まで諦めないということ
「話しは聞いてあげるわ」
そして、もう1つ
「僕の味方をしてくれる人にはアルバムの中から1枚写真をあげるよ」
頭を使うことだ。
「あはは♪ 男の子の悪あがきはみっともないよ?」
「悪あがきなんかじゃない、これはかなり分のいい勝負のつもりだ」
本当は勝率なんて低いけど諦めない
「どうしてそう言い切れるんですか?」
「だって、ここにいる3人全員が今周りを出し抜こうと算段してる」
「根拠は?」
「さっきまで僕に向いてた視線が別方向を向くようになった、これって自分以外の人を出し抜こうとして僕から視線を外してる証拠だよね」
そして、僕はトドメの一手に出る
「さあ、この写真を手に入れる代わりに僕を助ける?それともまだこのままの状態を続ける?」
自分の中の最大限までトーンを低くする。もちろん雰囲気だって大切な要素の1つだ
「…わかったわ」
沈黙を破ったのは二木さんだった
「フフ、ありがとう。とりあえず僕がここから出るまでそこの2人の牽制をよろしく。写真は出るときに置いていくから」
僕はそれだけ言って駆け出した、もちろん振り返りはしない、写真はさっと1枚落として全力で図書館から脱出した
タイムリミットまであと1時間20分
「理樹君〜待ってよ〜」
「待つのですリキッ!!」
走り出してからある程度したとき今度は小毬さん&クドに追いかけ回されることになってしまった。それはまだいい。僕なら巻けると思う。だけどヤバいのは2人が持っているモノだ。
「待ってよ〜理樹君〜」
小毬さんがスタンガン持ってる…
「リキ!止まらないと撃つのです!」
クドがデザートイーグル.50AE持ってる…
いやいやいや、何で2人があんなデンジャラスなもの携帯してるの!? あれだっら来々谷さんのレプリカノリムネのほうがまだ可愛げあるよね?
「捕まっちゃいなよYou〜」
小毬さん…無理です。
「リキ! 両手を上げろ〜なのです!!」
クド…上げても撃つよね? 僕は走る。後ろにいるケルベロスとフェンリルを巻くために走る今の僕はメロスなんだ
ヒュン
何かが頬をかすって飛んでゆく。
「外してしまったのです…」
「大丈夫だよ次は当てれるよ〜」
発砲された、まさに予想GUI。
「止まったほうが身のためだよ理樹君〜」
「悪いようにはしないのです!!」
ごめん2人ともそんな黒いオーラ丸出しでこられても僕は止まれないよ…。
タイムリミットまであと50分。
かれこれ僕は30分ぶっ通しで走ってやっと2人の魔狼を巻いた、体力がもう限界だ…。
なのに…
「ハハハ少年、そろそろ王手といこうじゃないか」
来々谷さんと葉留佳さんが僕の目の前にいるのは何の間違いですか?
「いや〜流石っすね理樹君の体力の頃合いを測って襲うとは」
「少年は華奢だが体力があるからな、じわじわと追い込むのが得策というわけだ」
僕は今蛇に飲み込まれそうなネズミのごとき状態となっている。
「さあ、少年をどう料理しようか…」
「姉御〜、お姉ちゃんたちのところから理樹君の女装用の浴衣を持ってきましたぜ」
「ご苦労、では早速…」
「理樹君〜恨まないでくださいヨ?」
今飲み込まれました。
「おおー、これはなかなか…」
「理樹君化けましたね〜」
とうとうやられてしまいました。
今の僕の格好はなんといえばいいのだろうか
頭にはD・Cの朝倉 ◯姫張りのリボンをつけられている。
服装は今日いとこが送ってきた浴衣を着せられている。その浴衣は足を見せるタイプというか、ハヤテのご◯くの最新刊を見た人ならわかるだろう。ハ◯テがク◯ウスさんを成仏させるためにしたあの格好だ。浴衣は黒色で金色の糸で綺麗な刺繍がしてある。
さらには黒いニーソと下駄と言う完璧なお祭りルックにさせられている。
来々谷さんが萌えとか言ってるけど幻聴だよね…。
アハハハ、何かすごい死にたいのは何でだろうなー。
「葉留佳君カメラを」
「あっ、借りてきてないや」
「仕方がないな美魚君から借りてくるとしよう」
「はるちんもお供しますヨ」
「まあ、少年は動ける状態じゃないから大丈夫だろう。では行くとしようか」
「レッツゴー!!」
2人は図書館に向かって走り出した、あ、葉留佳さんが置いてかれてる
…じゃない、今のうちに逃げないと…
僕は体育館に行くのをやめ寮に戻ることにした。
ググッ、僕は最後の力を振り絞り寮に向かった。
タイムリミットまであと20分。
「ついた…」
今、僕は寮の目の前に立っていた。けど、神様は最後の意地悪を僕に向けた
「鈴…」
そう、僕の目の前には鈴が立ちはだかっていた。
「理樹…」
僕は終わった。今の格好を見られたこともさることながら、もう、体力も精神力も限界だった
「もう…どうにでもしてよ」
「理樹どうしたんだ? くちゃくちゃ変だぞ?」
「うん、僕もうすごい疲れた」
考えたら、さっきの2時間はほぼ走り続けていた、足が棒みたいになっている
「理樹、寮行くか?」
「うん、行く」
そういうと鈴は僕に肩を貸してきた。僕はありがたく借りる。
以外と早く部屋に戻ってきた。
「ただいま」
「戻ったぞ馬鹿兄貴」
2人で部屋に入る。
「おっ鈴が優勝か?」
優勝?僕には訳がわからなかった。
「恭介、一体どういうこと?」
「ああ、それはな…」
僕は恭介からさっきまでのあらましを聞いて唖然とした。
「つまり、僕を勝手に優勝賞品にしたわけ?」
「端的に言えばそうなるな」
何かがキレた。
バキィィィィイ!!
気づいたら僕は恭介の顔面を殴っていたそれも全力で
恭介は驚き、謙吾と復活した真人はただ呆けるばかりだった
「なっ何すんだよ理樹!?」
「それはこっちのセリフだッ! いくら恭介でもやって良いことと悪いことがあるだろ!? そんなのもわからないのかよ!!」
「わかった、謝るだからもう怒るなって(汗)」
「そんなもの知るかッ! 恭介なんて大っ嫌いだ!!」
恭介は何かが崩れて膠着する。だけど僕はそんなものに意も介さずに自分の浴衣(もちろん普通の男物)とお金をつかむ
「鈴!部屋貸して、着替えるから」
「いいぞ」
そして僕は部屋をでた…。
番外
「あー、恭介さんが落ち込んでる〜」
いつのまにか学校のほうに行っていたみんなが戻っていた。
「一体何があったのですか?」
美魚は謙吾にたずねる。
「実はな…」
謙吾はみんなに先ほど起こったあらましを話始める。「うわ〜、理樹君でも怒ることあるんですネ」
「成人君子じゃないんだから当然よね」
「だが、これはあからさまに恭介氏の自業自得だろう」
来々谷の言葉に皆一斉に頷く。
「ノォォォォー」
その光景を見た恭介はただ叫ぶばかりだった
次回予告
「お姉ちゃん」
「何?葉留佳」
「いやぁ次はとうとうお祭り本編なので次回予告をしようかと」
「それで、私にも手伝えってこと?」
「そういうことですネ」
「じゃあ早速いってみましょうか」
「次回のTHEハイド&シークは」
「お祭り会場に血の雨が降るわ」
「マジッスか?」
「ええ、そうよ惨劇の予感がするわね」
「アハハ…まあいいですヨ」
「また次回も見てよ?」
番外その2
「フウ、葉留佳手伝ったんだから報酬ね」
「妹から物をせびるのはみっともないですヨ?」
「何言ってるの? 等価交換はこの世の理よ? クレープ1枚で手を打ってあげるわ」
「うう、せっかくのおこづかいが〜(泣)」
「はあ〜、今から祭りが楽しみね♪」
姉妹の楽しい会話をお送りしました
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