「ふむ、なかなか手頃なのがおらんのう…」

その時の妾は困っていた、たが思わぬ偶然とはあるものであり…

「理樹ー、そっちにいったぞー」

「わかったー」

「一つ聞きたいのだが…」

「?なんだ来々谷」

「なぜ今日に限って理樹君を外野にまわしたのか聞いてみたいと思ってな」

「そんなことか、ははっ、ただ単に新しい可能性を求めただけさ」

「そういうことか、なんとも恭介氏らしい答えだ」

「そうか?」

「うわーーーー!?」

「「理樹(少年)!!!!?」」

それにあやかろうとするのが人間というものだろう?



////恭介eye

一体何が起こったんだ?

理樹が飛んできたボールをキャッチし損ねて頭に直撃した、それはそれで大変だ、だがここまではまだ常識の範疇だが問題はそのあとだ、突然理樹に光る何かが直撃したのだ、はっきり言って俺も気が気ではない。

鈴達が体を振るわせながらも理樹に必死に呼び掛けているが何の反応もない。

真人は、俺の筋肉さんがどうとか言ってるがこんな時にも筋肉なのか真人よ…。

謙吾も俺の力が足らんばかりにて言っているが、それは俺も同じ気持ちだ謙吾よ…。

ムクリ…理樹が起きた。



フゥ、理樹の奴心配かけやがって…、まっこれで一安心というやつか。

鈴も胸を撫で下ろしているし、能美と小毬も理樹に飛び付いてるしな、やっぱ仲間の呼び掛けで起きるってのは王道だな。

だが理樹は少し様子が変だった。

「憑依成功かの」

とか言い出すし流石に鈴も軽く怖がっているし能美と小毬も飛び付くのを止めた。

一体どうなってんだ?



////来々谷eye

一体理樹君は何を言っているんだ?全くもって理解できん。

「驚いているようじゃのう」本当に誰なんだ理樹君は冗談でもこういうことはしないはずだ。まさかよほど変な部分にボールが当たったのか?

「ふむまずは名を名乗るとしようかのう。某の名は巴御前と申すものじゃ短い付き合いになると思うがよろしく頼むぞ?」

私はこの言葉を聞いたとたんに新たな疑問が浮かんできたのだった。



////理樹(?)eye

ふむ、少し驚かしてしまったようじゃな、悪いことをしたかのう?だが、こういう時こそ事情を説明するのが一番かのう。

「ふむ、驚くのも無理ないかのう、だが今から言うことは事実じゃから心して聞けよ?」

頷きがかえってきたということは了承の旨ととってもいいかのう。

「妾は今で言う"ばかんす"と言うものをしにきてのう、その為には"依代"となる体が必要なのじゃがのう、いくら探してもそう都合よく体なんてなくてのう苦労しておったところにこう都合よく体がでてきたのでのう思わず憑依してしまったのじゃよ」

某の事情を一通り話終える。

「はいっ」

「小毬君!?」

質問かのう、ふむ、いたって普通の反応かの

「なんじゃ?」

「ともえごぜんさんって女の人ですか?」

「そうじゃが?それがどうかしたかのう?」

「りきくんはおとこのこですよ?」

「それがどうかしたかのう?」

「ほえぇぇぇ!?」

「そんなの某の力で女体化すればいいことじゃろう?」

「「「「「「「「!!!!!!!!?」」」」」」」」」

「そんなに驚くことかのう?」

「それは是非とも見せてもらいたいものだな」

一人だけ冷静長い黒髪の女子が言ってきた、心なしか少し興奮しておるのは気のせいかのう?

「では誰か衣服を貸してもらえんかのう?」

この問いかけにもその女子が答えた。





数分後、黒髪の女子が衣服を持ちやって来たことなので、女体化をするとしようかのう。

まずは円陣を地面に描き記しその中で呪文を唱えれば。

「ふむ成功かの」

周りの者は皆一様に驚いておるのう。変わったのは体つきと紙の長さだけだと言うのにのう。まあいい早いこと着替えばこの衣服は窮屈でかなわん。



////恭介eye

なんだったんだ今のは。いきなり理樹が光ったと思ったら、次は女体化だと?

一体どうなってやがるんだ?しかも姿が来々谷にそっくりだ



スルリ



!?なっちょっと待て、いきなり脱ぎ始めるとはどういうことだ!?目の前の奴には羞恥心というものがないのか。

「おい!?お前何するつもりだ!?」

「着替えじゃ」

「いやいや、だったらお前少し人目を避けろよ!!」

「そんなことしてたら戦場で真っ先に死ぬぞ?」

「ここは戦場じゃねぇ!!」

「だったら、お主『グフフ女子の生着替えじゃイヤッホウ役得、役得』でも言いながら舐めるような視線を向けるがいい」

こいつあ驚いた、姿同様まんま来々谷みたいな性格じゃねえか!

「ふむ、だがそこまで言うのならば仕方あるまい別の所に移動しようかの」

これは危機が去ったと言うのか?

「私が手伝おう」

来々谷が入ればなんとかなるか?

「ああ、頼む」

一応、頼んでおく





10分して来々谷が戻ってきた、だが俺達が驚いたのは、もう一人の方だった、さっきはワイシャツに押さえられていてわからなかったがその胸は来々谷ばりの大きさだ、他にも雰囲気やら何やらも似ていて、来々谷が2人のようにも錯覚した。

「む、そこの猫っぽい嬢」

「あたしか?」

「そうじゃ」

おいおい、まさか…

「なんだ?」

ムギュ、来々谷ばりの速さで鈴の後ろに回りこんだ巴御前とかいうのは鈴のことをおもいっきり抱き始めた。

「かーわいいのう!」

「ふにゃ!?」

「うーん、すべすべつやつやでいいのーう」

巴御前とかいうのは鈴のことをおもいっきりなでまわす。

マジで来々谷が2人いるように見えるぜ。

「むっ、鈴君がとられてしまったかならばおねーさんはクドリャフカ君を…」

「わ、わふ!?」

「むっ、そっちのも良さそうじゃのう」

「はーなーせー!」

鈴がじたばたしてるがきにしない巴御前

「かくなる上は皆まとめて愛でてしまうのじゃ。」

そう言うと

「きゃっ…」

「うわっ!?」

「なっ…」

残っていた3人も捕まえた「はっはっはっ、愉快愉快!」

「むっ、おねーさんもまぜろ」

「ふむ、ではヌシの捕まえた犬っぽい嬢もいっしょに愛でてしまうのじゃ」

「おねーさん的にそれも悪くないな…よし」

そして今日リトバス女子メンバーは2人の来々谷(!?)にもみくちゃにされたのだった。



////来々谷eye

今日は盛大なハプニングがあった、だが、そのお陰でこうして皆のことを愛でることができたのでよしとしよう。

それにしてもかわいいなあ、おねーさん的にこんなことができるなら、理樹君には悪いがずっとこのままでも良いと思ってしまうな。

ああ、かわいい、いつもは愛でることのできない美魚君までこう愛でることができるとなると、この巴御前とか言うのには感謝せねばな。

にしても皆かわい過ぎるぞ、ああ、鈴君とクドリャフカ君の姿もいい、たじろぐ美魚君の姿もいい、葉留佳君のあえぎ声もなかなか艶っぽくていい。あたふたするコマリマックスもいい。

今日という日はなんと素晴らしいのだろう。









こうして、ハプニング1日目が過ぎていった。









番外

「なあ謙吾」

「なんだ?」

「俺達忘れられてねえ?」

「気にするな…」

「けどよ、俺達今、出番無かったくねえか?」

「言われなくともそれくらいわかる!!」

「なあ謙吾、俺達に出番ってあるのか?」

「さあな」





こうして2人の1日もつつがなく過ぎていった。





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