花ざかりの理樹たちへ その4 ~理樹の大変身編~(リトルバスターズ)作者:m
紹介メッセージ:
恭介の思いつきで始まった王様ゲームにより、理樹は……。各編はほぼ独立していますので、途中からでもお楽しみ頂けます。
――ガチャリ。
抵抗むなしく、来ヶ谷さんの部屋に連行された。
「そこでゴロリとでもして、楽にしてくれ」
……楽にしてくれ、という割には、グイとベッドに座らされる。
「姉御、コイツどうしやすっ?」
「アクセサリーいっぱい持ってきたよ~」
小毬さんは両手に、なんともかわいらしいアクセサリーを大量に抱えてる。
「……どきどき」
クドは上目遣いで、期待に胸膨らませてる。
「……首輪、持って来ました」
……西園さんは、やっぱりドMなんじゃなだろうか。
「理樹、楽しみにしている」
鈴も興味津々だ!
ああぁぁ! もうどうにでもなれっ!
「も、もう好きにして……」
「はっはっは、ようやく観念したか」
「リキ、おとこ前ですっ」
――今日はクドですら鬼に見える……。
「うむ、理樹君の心も決まったことだ。今日は徹底的にやらせてもらう」
「はるちんも、前回はちょーっと物足りないと思ってたのですヨっ」
「じゃあ、まずだな」
……ドキドキ。
「脱げ」
「――は?」
「脱げ」
「……え、えーっと……?」
「――早く脱げと言ってるんだ聞こえないのかこのクソガキ首を切り落とすぞ」
う、うわ! 目が座ってるよっ!
「ゆ、ゆいちゃ~ん。そ、それは可哀想だよー……」
「なに、ただ無駄毛処理をするだけだ」
「小毬君は、カワイイ理樹君のスカートの下からニョキリと生える山芋のような足を見たいのか?」
「…………」
「う、うわあああああああーーーんっ!! きもちわるいーーーーっ!!」
「あ、ああ…それなら僕が自分で……」
「リキ、王様の言うことは絶対なのですっ」
「えええぇぇーーーっ!!」
「全裸になれと言っているわけじゃない。下着姿まででいいぞ」
……来ヶ谷さん、そこまでで十分凌辱だと思う……。
「――直枝さん、私が脱がせてあげても……いいですか?」
西園さんが紅色した顔で寄ってくる!
「わ、わかったよっ! 脱ぐから、自分で脱ぐから待っててよっ!」
「ふむ、わかればよろしい」
今日は人生最大の厄日かもしれない……。
――ガサゴソ――
――カチャ、カチャ――
――ゴソゴソ――
「――ほう……」
「く、来ヶ谷さん! 『何この人、本当に脱いじゃったよ』って目で見ないでよっ」
「はっはっは、男らしいぞ理樹君」
……褒められても全然うれしくない。
「よし、始めるぞ」
「鈴君は、理樹君をヘッドロックしてくれ」
「わかった」
「葉留佳君と西園女史は足を頼む」
「おっけ~」「……了解」
「小毬君とクドリャフカ君は理樹君の無駄毛処理本隊だ」
「うんっ」「私に任せてくださいっ」
「私は両腕を押さえ込むとしよう」
……来ヶ谷さん、すごい統率力だ。恭介よりすごいかも。
――じゃなくて……
え、ええぇぇーーー!?
わざわざ押さえ込まなくてもっ!
ええぇぇぇーーーー!!
「ミッション・スタート!」
――ガバァーーーッ!!
強力なリーダーと統制の取れた無駄毛処理部隊が一斉に襲い掛かる!
「理樹、ゆるせ」
クイッと首を固定される!
「左足げーーっと!」
「……こちらのおみ足を拝借しますね」
両足を葉留佳さんと西園さんが押さえつける!
「さあ、おねーさんが直々にキミの細腕を押さえるとしよう」
後ろの方から腕を押さえられる!
「……な、なんでわたしをはさんで後ろから押さえるんだ?」
「前から乗っかって押さえつけたらエロいだろ?」
「そうか、えろいのか」
――いや、来ヶ谷さんはただ、鈴にくっつきたいだけだと思う。
「理樹君、素直に喜んでいいんだぞ。こんなに美女達をはべらせてハーレムじゃないか」
「ウッヒョヒョ最高だぜこのまま天に召されても悔いはないぜと叫びながら鼻血でも噴出させるといい」
……このままじゃ色々な意味で死にそうだ。
「準備ができたよー」
「れっつ・しぇいばーですーっ」
無駄毛処理本隊が到着してしまった!
「よおーし、がんばるよー」
……何かをペタペタと塗られる。
「わふー……リキ」
「ど、どうしたの、クド?」
「リキの足、女の子みたいです」
――う、僕も前々から毛が少ないと思ってた……。
「ふむう…色も白いし、全然もじゃもじゃじゃしてないね~」
小毬さんはスネの辺りを撫でている!
「このふくらはぎから足首のしまり具合なんて絶品ですヨっ」
葉留佳さんはふくらはぎを触っている!
「……太もももほっそり」
西園さんは太ももを摘んでいる!
「わ、わわーーーっ!?」
みんなに足を撫でられまくっている!
……僕だって男だ。
これは…本当にヤバイよっ!
「ええーいっ! おねーさんにも撫で回させろっ」
「来ヶ谷、自分の仕事を全うしろ」
「くっ! 作戦が裏目に出たか……」
……来ヶ谷さんがむちゃくちゃ悔しがっていた。
「クーちゃん、続きしよっ」
「いえーっすっ」
「るるりら~♪」
大混乱の中、僕の無駄毛と自尊心は剃られていった……。