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エレン「こんな傷舐めときゃ治る」(進撃の巨人)
作者:田吾作

紹介メッセージ:
 某イラストサイトに投稿してたSSの第1弾です。まだソフトな頃です

訓練兵になってからそれまでの生活と比べて圧倒的に多くなったものがあった。
一日の終わりに風呂で汗を流す時、体についたそれは見える。

アルミン「いつつ…訓練兵になってから生傷多くなったよね」

エレン「擦り傷切り傷が少しくらいだろ。男ならそんなん気にすんな」

ライナー「実際戦闘になったらゆっくりと治療行為を受けることもできんだろうしな」

エレン「特に調査兵団なんてのは壁外が主な活動場所なんだ。生傷くらい気にしちゃいないだろ」

ベルトルト「確かにね」

兵士の勲章とでも言うべきもの。傷だ。

兵士という職は戦う事でその身を成り立たせ、その為にできた傷は仕事を果たしたという証みたいなものだろう。
確かに戦場に出たらこんな傷くらい気にしてられることなんてないだろうし、言葉だけ見れば確かに納得できる。
でも湯船に入る時皆プルプルしてるよね。痛いよね。沁みるよね。

エレン「………ッ!…フゥー…フゥー…」

特にエレンは格闘術でアニに散々投げ飛ばされてるからか他の皆に比べて細かい傷が多い。
特に理由の無い暴力を受けるライナーも傷は多い方だけど、投げ飛ばされては気絶したり、基本的に一発で終わるから何度も突っこんでいくエレンよりはずっと少ない。

アルミン「ちゃんと医務室行って手当てしてもらってきなよ」

エレン「大丈夫だって。こんな傷舐めときゃ治るよ。もう半分ふさがってるし」

ジャン「ハッ!どうせふさがったところでこいつはまた傷を増やすんだぜ?薬品の無駄遣いだ!」

エレン「んだと!ジャンテメエこの野郎!」

アルミン「ああもう!素っ裸でケンカしないで!ライナー、ベルトルト!二人を止めてよ!」
ギャーギャー!ウワ!ヘンナトコクッツケンナ!ギャーーーーー!!


???(舐めれば治るんだ…)


~翌朝~

エレン「おはよう、ミカサ」

ミカサ「おはよう、エレン。今日も生傷が凄い」

ミカサ「…エレン、今日の対人格闘は私と組みましょう?」

エレン「何でだよ?」

ミカサ「いつも同じ相手とばかりやっていては戦い方に幅が無くなってしまう。そろそろ私とも組んでみるべき」

ミカサ「アニと組んでいるエレンはあまりに突っこみすぎる。だから余計な生傷を負う」

エレン「まだアニから一本もとってねえんだぞ!このままじゃ、尻尾丸めて逃げたみてえじゃねえか!」

ミカサ「でも……」

アルミン(何だろう。今日のミカサはやけにエレンとペアを組みたがるな。)

アルミン(最近はアニに挑むエレンの姿をほほえましく見つめる姿さえあったのに)

エレン「それに生傷なんて舐めてりゃ治るだろ」

ミカサ「それならその傷はわtアニユミル「うっさい」

クリスタ「おはよう、3人とも。どうしたの?朝からケンカしてるなんて珍しいね」

アルミン「おはよう、アニ、ユミル、クリスタ(朝から女神と話せるなんて今日は良い一日になりそうだな///)」

エレン「ちげえよ!ミカサが今日は私と格闘訓練しようってしつこいんだ」

アニ「別にペアが固定されてるわけじゃないんだ。ミカサと組んだっていいだろ」

ミカサ「アニ」

アニ「ん?」

ミカサ「私はあなたを今まで誤解していた。今のあなたとなら良い友人になれそう。だからエレンは今日の格闘訓練は私と組むべき」

アニ「…。」ハァ…

ユミル(なあ、何でコイツ今さらになってこんなにエレンと組みたがってんだ?)

アルミン(分らないよ。最近じゃ少し落ち着いてきたと思ってたのに…。)

クリスタ「………。」(生傷って舐めてれば治るんだ。)

アルミン「?クリスタ、どうしたの?」

クリスタ「ううん、何でも無いよアルミン」ニコッ(いやいや、そんなはず無いよね!)

アルミン(女神の微笑みが!微笑みが僕だけに向けられている!)

エレン「しつこいぞ、ミカサ。俺はアニから技術を学びたいんだ」

エレン「それに別に今日組まなくたって俺がもっと強くなってから組めばいいだろ。それならお前も傷の心配なんかしないで済むんだし」

ミカサ「それはいけない。傷が無くなっては…」

ユミル「傷?生傷なんていつでも付くだろ。特にこいつは」

エレン「くっ…」

ミカサ「………。」

アニ「どうでもいいけどさ、今日はいつも通りアンタと組むって事で良いのかい?」

エレン「おう!今日もよろしく頼むぜ!」

エレン「ミカサ、俺がもっと強くなったら組もうな。行こうぜアニ」ジャン「ミ、ミカサ!今日は俺とペアを組もうぜ!」///

アニミカサ「「…うん。」」ガチャ、バタン…


ジャン「……う、うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!」

ミカサ「…。」

ジャン「やった、やったあああああああああああああばんざあああああああああああああ『メキャ』あ゛っ゛」

ジャンノクビガヘンナホウコウニムイテルゾ!!
オ、オイ、コイツナンデシアワセソウナカオナンダ…?

今日の(ミカサにとっては)理由のある暴力はジャンに向かって行ったようだ。

教官「これより対人格闘術の訓練を始める!いつも通りペアを作り、訓練を開始しろ!」

エレン「行くぞ、アニ!でりゃあああああああああああああああ!」

アニ「……フッ!」

朝話してた通り、エレンはアニと組んだ。そして今日も、

エレン「どわっ!?」

アニ「少しは成長しなよ。猪じゃないんだから」

アニにひっくり返されてる。ていうか猪って…。

エレン「う、うっせえ!うおおおおおおおおおおおおおお!」

また突っこんでいくそして

エレン「だあああっ!?」

また吹っ飛ばされる。猪というのも間違いじゃないかもしれない。

しかも今度は蹴られたんじゃなく、いわゆる巴投げの形で吹っ飛ばされた。

猪エレンはいつもとは逆にライナーに向かって吹っ飛んで行った。

ライナー「ぬおわっ!?」

エレン「痛てて…」

ミカサ「エレン、大丈夫?怪我して無い?」

エレン「大丈夫だよ。ライナーがクッションになってくれたおかげでな」

ライナー「好きでなったわけじゃないがな」

アニ「ふっ飛ばし過ぎたね。大丈夫かい?」

ミカサ「!エレン、首筋に血が滲んでる」

エレン「ん、ああ。ライナーとぶつかった時か。滲んでるくらいなら大丈夫だろ。これくらいなら」

エレン「舐めときゃ治るって」

アニ「…そうだね。その位なら舐めときゃ治るだろ」(…傷、結構目立ちそうだな。って言うかそこ舐めれるのか?)

ミカサ「なら私が舐めてあげる」

エレン「いや、いらん」

ミカサ「」ガーン

エレンに即拒否されたミカサは真っ白になっていた。

ライナー「しかし、本当に結構な範囲だぞ」

エレン「だから舐めときゃ大丈夫だろ」

ライナー「届かないだろ。ミカサじゃないが、誰かに舐めてもらうのか?」

エレン「んなわけねえだろ」

アニ「でもそこは自分じゃ舐めれないだろ?」(怪我させたのはアタシだけどさ…)

ライナー「ここは怪我させた責任をとってアニが舐めてやったらどうだ?すぐに治るかも知れんぞ?」ニヤニヤ

エレン「何言ってんだよ。こんなん放っといても勝手に治るだろ」

アニ「……。」(…そっか、アタシには責任があるか)

アニ「ねえ」

エレン「ん?」

アニ「舐めれば治るっていうんならさ…」ボソボソ(舐めれば治るって言ったのはコイツだし)

ライナー(ん?アニお前まさか…)

エレン「なんだよ?声小さくて聞こえねーよ」

アニ「アタシが、さ」(これは治療行為だから///)

エレン「もっと声張れって!」

エレンに促されてか、恥ずかしさが限界突破したのかアニは訓練場の隅から隅まで聞こえるような大声で

アニ「アタシが、舐めてあげるっていってるんだ!!!!///」(キスとかじゃないから///)チュッ

そう言ったと同時に、エレンの首筋にキスをした。

ライナー「」

ミカサ「」

エレン「………ふぁっ!?///」

エレンは何が起こっているのか分らず、口をパクパクしながら顔を紅くさせていく。

アニ「ん…ん…ちゅ…はぁ…んむっ…///」

アニは人に見られているのに気付いてないのか頬を染めながら必死にエレンの首筋にキスしていた。

訓練兵はもちろん教官までが凝視していたが、意外な事に一番最初に意識を取り戻したのは当事者だった。

エレン「お、おい…!何、やってんだよ!」

アニ「治療行為」チュッ…ペロ…ペロ(舐めてれば治るんだろ?)

言動も行動も意味が分らない。何故キスが治療になるのか…

(エレン『舐めときゃ治る』)

アルミン「あ……」

あれかああああああああああああああああああああああああああああ!!!!

あれ舐めてるつもりなのか!?どう見ても首筋にキスマーク付けてるようにしか見えないぞ!

アニ(?おかしいね。血がまだ滲んでる)

アニ(もしかして、けっこう長い時間舐めてなきゃいけないのか?)

エレン「いや、訳分かんねえよ」

エレンはパニックで頭が回って無いのか振りほどこうともせず、アニにされるがままになっている。

アニ「だから、首筋は自分じゃ無理でしょ?それにアタシが付けた傷みたいなもんだからアタシがシてあげるの」

アニ(全然傷が治らない。それならもっと全体的に)ギュッ

エレン「そ、そうか…。それはまあ、分った」(!!!!)

分ったのか。

エレン「分ったけど、それとはまた別に…その…」

アニ「何?」

エレン「ム…」

アニ「む?」

エレン「……ムネガアタッテマス」///

それは蚊の鳴くような声だったが、教官含め全員が注視し、物音ひとつ無かったため僕らの耳にもはっきり聞こえた。

アニ「ぅぁ…う、あ、当て、てるんだ…///」カァァ///

アニ(…ヤバい、意識しちゃった。胸、押しつけちゃってる。)ハァ…ハァ…///

アニが耳まで真っ赤になりながら言ったセリフ「当ててんのよ」。

アニの上気した頬、言ったことを理解した直後の荒い息遣い、傷上のキスマーク、格闘術で少し崩れた服

それら全てが教官の鼻息を荒くし、訓練兵の男共に中腰になるのも忘れ立派なテントを他の女子の目の前で張らせた。

男連中の中でも一番近い位置にいたライナーのライナーは反り返っているほどだった。

そんな中女性陣はちょっと離れたところで、

ユミル「ちょっとアレどこまで行く気?」
天使「どこまでって?」
ミーナ「最後まで行くんじゃない?」
ユミル「最後までイクのか」
女神「最後って?ていうかユミル、目隠さないでよ。全然見えない」
ユミル「お子様には刺激が強すぎるんだ」
サシャ「ていうかアニ可愛いですね」

などと口々に言っていた。ほとんど恥ずかしがって無いどころか、むしろ楽しんでるようだ。

しかし、恐ろしいのは確実にこれを見ているミカサだ。今のところ彼女はあの二人に向かっていってすらいない。

嫌な予感がする…。

そんな中、当のエレンとアニは

エレン「そ、そっか///」

アニ「ん。じゃ…続き」

などと精いっぱいの自制心で平静を保っているが、声が裏返って体は固まり、顔はまさに火が噴き出るという表現がぴったりなほど紅くなっていた。

アニ(大丈夫。これは治療行為だから。キスじゃない。これ以上行ったりしないから…。アンタもアタシとなんか嫌なんだろ?)

そう言ってアニはもはや淫靡とすら言える音をその唇から再び鳴らし始めた。その音が少し続いたところで、

アニ「…ねえ、このままじゃアンタ倒れそうなんだけど」(だからこんなに離れようとしてる。でもさ)

今アニはエレンの胸に自分の胸を押しつけ、エレンはそれから少しでも離れようとしているのか胸をそらし高いものを見るような姿勢になっていた。

ただ、緊張で足が動かないのかそのままではアニの言うとおり、というかアニが押し倒すような形になってしまいそうだった。

エレン「(!)あ、ああ、そうだな!じゃあそろそろアニ「それならさ」

アニ「アンタ、私を抱きなよ」(舐めづらいだろ)

oh…///
オレチョットトイレイッテクル
オレモオレモオレモ
オ、アッチハホモデスカネ!?

アニの発言を受けて何人かがトイレに向かう中、隣からブツッという音とともに僕の顔に何か赤いものが飛んできた。

エレン「は、はぁ!!??」

横を見ると、ミカサの頭から血が流れていた。ホントに血管切れたのか。

ミカサが二人に向かって歩いていく。両手にブレードを持ち、立体起動装置フル装備で。

ミカサがさっきから静かだったのはここにいなかったから。装備を取りに行っていて、戻ってきたところであの爆弾発言を聞いたんだ。

行動して無かったんじゃない。アニの行動を見た次の瞬間、ミカサの行動は決定していてそれ自体すでに最終段階に入っていた!

アニ「だからアタシの腰に手を当てて、アタシを支えろって言ってんの」

エレン「あ、ああそっちか!そ、そうだ、な//////」

アニ「そっちって…何考えてんの?」(!)

アニ「…そっちでも良いけどさ」(…良いよね)カァァ///

ミカサ「!!!」ギリッ

訂正します。ミカサはダッシュで二人に向かっていきました。エレン逃げて。アニも逃げて超逃げて。ライナーも逃げ…ミカサに蹴り飛ばされた。

ミカサ「何をしている」

地獄の底から響くような声だった。この声だけで巨人も殺せるんじゃね?

ていうか今さらだけどアニ、良い匂いする。

ああ、やべえ。訳が分からな過ぎて軽く現実逃避してる。

ミカサ「エレン」

家族の声が聞こえた。助けが来たと思って思わず涙を浮かべてミカサの方を見た。

鬼(ミカサ)「その女狐を抑えつけて。エレンを誘惑する脂肪を削ぐから」

俺の家族は頭から血を流し、両手にブレードを持った鬼の顔になっていた。

アニ「んっ…ほらこうやって」///

アニは気づいているのかいないのかなんかヒートアップしていた。
アニ、お前にはミカサが見えないのか!?いや、ミカサじゃねえや。鬼だアレは。
ていうか俺の手を腰にまわそうとしてんじゃねえよ!?鬼が迫ってきてるんだぞ!
ああああああああああオッパイ押しつけてんじゃねえよおおおおおおお!!
アニのオッパイやわらけえ…///
じゃなくて!
オッパイが押しつけられてるせいか、アニの鼓動が良く分かる…。
それも違う!
お前そんなに恥ずかしいならやんなきゃいいだろ!

アニ「ぅんしょっ、と」

エレン「あ、こ、これで良いのか?」

アニ「…近づいたでしょ?」フフッ

可愛い…

って俺、なに素直に腰に手まわしてんだよおおおおおおおおおおおおおおおおお!!

…腰細えなあ…しかも適度な柔らかさがある。…ハッ!

鬼(ミカサ)「フシュウウウウ…」

鬼がお怒りだ!アルミイイイイイイイイイイイイン!助けてくれえええええええええええ!

アルミン(必死に目で助けを訴えてきてるけど、僕に打てる手は残されてないよ)

アルミン(僕が呼び掛けたところで、頭の血管が切れてるくらいキレてるミカサに届くはずが無いし、抑えつけるのはもっと無理だ)

アルミン(第一、僕も体の血液が僕の下に集まってて上手く頭が回らないんだ。ごめんね、エレン…)

ミカサ「エレン」

エレン「!」

ミカサの優しい声

ミカサ「待っててね」

ミカサの柔らかい微笑

鬼「そいつ殺すから」

鬼のどストレートな殺人予告

ダメだって。仲間を殺しちゃダメだって。

アニ「やりやすくなった。続き、やるよ?」

続ける!?また舐めるのか!?待てミカサが近づいてきてるって!

エレン「ちょ、ちょっと待っアニ「待たない」

アニ「アタシには怪我させた責任がある。だから、アタシがアンタを舐めて治してやるんだ」

食い気味に言って、そのまま唇を俺の首元に近付けてくる。
ていうかそもそもなんでアニは俺の首筋を舐めてるんだ!?
…ん?舐めて治すって、

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

エレン『舐めときゃ治るって』

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

これか!?え、これが原因か!?

アニお前俺のケガが原因で死んじゃうぞ!?いい加減離れろって!
ああほらミカサが近づいてきた。死を運んできた……。
顔についてる血がまた恐ろしさを引き立てる…。

……ミカサの顔に血がついている?

その時俺は人生で一番早く頭が回ったかもしれない。

ミカサが殺意を持って刃を振りかぶった瞬間俺は、極力優しい声で

エレン「ミカサ」

エレン「顔に血が付いている。頭から血が出ているんじゃないか?」

この一言でミカサを一瞬止める。そして、

エレン「一緒に医務室に行こう。俺が包帯巻いてやるよ」

これでこの場から離れる!!

今にもアニを屠ろうとしていたミカサの腕はゆっくりと、自分の頭に向かい血を確認した。

ミカサ「…本当だ。(!)エレン、医務室に連れて行って」

エレン「おう、任せろ!なんだったら医務室で傷を舐めてやろうか?」ニヤッ

ミカサ「うん!おねがい」

アニ「え、ちょっとエレン」(もう少し…)

エレン「アニ!ありがとうな!アニが舐めてくれたおかげで傷がふさがったよ!」ニカッ

アニ「……そうかい」///

エレン「また(格闘訓練の時は)頼むなー!」(ここで医務室に向かっていけば…!)

アニ「(!)う、うん!」(今度はもっと……)///

アルミン(アニ、今エレンの事名前で…)

エレン「教官!」

教官「う、お、うむ!なんだ!」

なんで教官は、しゃがみ込んで股間を隠すみたいに手を当ててるんだ?まあいいや。

エレン「傷の手当てを受けるため、アッカーマン訓練兵と医務室で手当てを受けてきてもよろしいでしょうか!」

教官「うむ、許可する」

エレンミカサ「「ありがとうございます!」」

アルミン(ちょっと待ってこれは、エレンがあの一瞬で自分で原因に気付き対処法を考え、実行したって事?エレンが!?)

アルミン(あのままだとアニはミカサに○されてた。エレンはそれを防ぐためにミカサの傷と自分の言動をうまく使ってミカサとアニを引き離した。)

アルミン(しかも、なるべくミカサの記憶が薄れるよう自分からミカサの傷を舐める、なんてからかうように言ったのか!)

アルミン(訓練場に残されたアニは恥ずかしいからか顔が真っ赤になっている。でも被害は最小限ですんでいるし、エレンのアニに対する印象は確実に変化した。)

アルミン(ミカサが二人に向かっていった瞬間血を見ることは確実かと思っていたのに、まさかこんな結末になるなんて…。)

エレン「んじゃ、行こうぜ」

ミカサ「うん。あ、教官!」

教官「ん?」

ミカサ「この時間、医務室には 誰か いましたでしょうか?」

教官「…軽いケガだろう。いなかったらそのまま自分達で手当てして来い」

ミカサ「ハッ」

アルミン(教官…正座状態で股間を抑え、訓練兵の脅しに屈したとしても相手がブレード持ちのミカサというだけで今のあなたを責める人はいないと思います。)

アニ「…また、今度。次は…エレンから…」カァァ///

ユミクリサシャミーナ「…かわいい」

医務室

う、うぅ…ここは?どこだ?確か俺はミカサに対人格闘のペアを申し込んで…

ミカサ「これでおしまい」

ミカサの声!?

エレン「サンキュ」

死に急ぎ野郎も一緒かよ!!

ミカサ「エレンは小さい傷が多すぎる。もっと受け身も上手くならなきゃ」

エレン「分ったよ。それじゃ、次はお前の番だな」

傷?怪我?ああ、そっかここは医務室か。しかしミカサが怪我するなんて珍しいな。

ミカサ「うん。エレン、ここ。ここが傷。舐めて」

…………は?

エレン「ウソ付くな。胸のあたりなんか怪我してねーだろ。今日は戦ってもいねーくせに」

ミカサ「ちぇっ……」

エレン「えーと、血はこめかみのあたりからか。しっかし何でこめかみから血が出てんだ?何かにぶつけた感じでもねえし」

ミカサ「どうしてかは分らない。でもエレンは『傷は舐めれば治る』と言っていた。自分の発言には責任を持つべき」

は!?傷を舐める!?ていうかミカサを舐める!?あ、昨日のアレか!?

エレン「分ったよ。でも血が顔まで流れてるくらいだからな。まずはふき取るぞ」

ミカサ「血も。血も舐め取ってほしい。お願い」

エレン「…分ったよ」

ミカサの顔まで舐めるのか!?ふざけやがってあの野郎!!

エレン「じゃ、舐めるぞ」

ミカサ「……///」ドキドキ(ああ…エレンが私にキスをしようとしている)

エレン「……ん」

ミカサ(あと…少し…)

テメエにミカサを舐められてたまるか!!

「待ちやがれ死に急ぎ野郎!」

ベッドの周りを囲っていたカーテンを勢いよく開けて

ジャン「ミカサ、俺がその血を舐め取ってやるよ!」

俺がその傷を治してやるよ!と言ってやった。

ミカサ「……」

エレン「……!?」(何故ここにジャンがいるんだ!?ていうか舐め取ってやるって欲望丸出し過ぎだろ)

ジャン「ほら、傷なんて舐めてりゃ治るもんだけどミカサは女の子なんだし顔周りは綺麗にしとくもんだろ?」

俺は、ミカサに近づいたと思った。

「だから俺がさ」

傷を治す為にだ。

「その傷を」

顔を向けるとそこには

「手当てして…」

鬼がいた。


プチッブチッブチブチブチブチッ!ブツン!

医師「おーい、今しがたここから何かがねじ切れるような音が聞こえたが?」ガチャッ

ミカサ「…気のせいです」

エレン(ジャン、安らかにな…)

医師「ていうか君頭から血出てんじゃん。ほら座って」

ミカサ「え、いえあの」

エレン「そうだな、俺が包帯巻くより専門家の方がずっと良いだろ」ホッ

ミカサ「エ、エレン!あ、あのその」

エレン「んじゃ、俺は先に戻ってるからな」

ミカサ「エレン待って私を、私を」
ガチャ、バタン
ワタシヲナメテエエエエエエエエエエエエエエエエエエ……

エレン「なんか、普段とは違った意味で疲れたな…」

エレン「次は馬術か、油断すると落馬したりけっこうケガするんだよな」

エレン「よし、クリスタに教えてもらうか!」

終わり