#シチュ:直枝理樹ちゃんは小学3年生の女の子。元気いっぱいだけどちょっぴりドジな一面も。
#恭介と小毬で、みんなにサプライズプレゼントを配ることを企てて、そのサンタさん役に理樹を抜擢したのだけど…。
――ここは学食だ。
今は俺と小毬、そして小3の理樹だけしかいない。
「あーコホン」
目の前にはサンタコスをした可愛らしい理樹が目をクリクリさせている。
俺は別にロリではないが……。
この理樹は死ぬほど可愛いぜ!!
「恭介さん、どうしたの?」
気付くと、小毬が俺を見上げ小首をかしげていた。
「あ、いや何でもない」
「理樹、今日のおまえのミッションを言うぞ」
「いいますよー」
「リトルバスターズのみんなに――小毬、あれを出してくれ」
「わかりましたっ」
「よいしょっと」
――ドスンっ。
テーブルの上に、俺たちが前もって買っておいたプレゼントが入った袋を置いた。
「このプレゼントをみんなに渡すことだ」
「サンタさん理樹、いいな?」
「ぼくにまかせてよっ」
理樹が自分の胸をぽんと叩く。
「うーん、けどちょっと理樹ちゃんには大変かも」
「?」
「この袋ね、かなり重いのです」
さすがに10人分のプレゼントが入ってるとかなりの重さだ。
いや…約1名のプレゼントがその重さの大半な気もするが…。
「大丈夫だよっ」
「ぼく、これでも結構力持ちなんだよ?」
サンタ理樹が力こぶを作る。
「ほんと? では確認~」
「ふにふに~ふにふに~」
「わぁっ、こまりちゃんくすぐったいよ~」
「こまりちゃんは?」
「私もふにふに~」
「ぼくにも触らせて~ふにふに~」
じゃれ合い始める二人。
「まぁ…」
「とりあえず持ってみるか?」
「あ、うんっ」
俺は理樹の背中にプレゼントの入った荷物を背負わせた。
「よし理樹、袋の口の部分を両手で持てよ」
「こう?」
「ああ、そんな感じだ」
「じゃあ離すぞ?」
「うんっ」
――ぱっ。
手を離した瞬間。
「うわわっ!?」
――どすんっ!
…案の定後ろに引っくり返りやがった…。
「ほわっ、理樹ちゃん大丈夫っ!?」
「だ、大丈夫」
「手伝おうか?」
小毬の言葉にぷくーっと膨れる。
「ぼくひとりでできるもん」
「おりゃっ」
――ジタバター! ジタバター!
「……」
「……」
「えいっ」
――ジタバター! ジタバター!
「……」
「……」
「うう……」
――ジタバター! ジタバター!
「お、起きれない~っ」
まるで引っくり返ったカメだった…。
「…小毬、悪いが手伝ってあげてくれ」
「うん~」
「理樹ちゃん、手を……って、ほわっ!?」
突然声を上げる小毬。
「り、理樹ちゃんあんまりバタバタしちゃ、だ、だめだよ~」
「だって起きれないんだもんっ」
「スカートがまくれてリラックマちゃんのパンツが見えちゃってる~っ」
「え?」
一瞬とまった理樹だが。
「うわわわわわわっ!?」
顔が見る間に赤く染まっていく。
「み……っ」
「みちゃだめーーーっ!」
――ジタバタジタバターっ!!
さらに一生懸命起き上がろうとして足をバタつかせる!
「わわっ、暴れちゃ―ほわーっ!? もっとまくれた~っ!」
「理樹、手を離せば起き上がれ…」
「みちゃヤーっ!」
そんな言葉についつい俺の目もそっちに行ってしまったわけで。
……。
思いっきりリラックマだった。
……。
……。
ブハッ!!
「ひゃぁーっ、恭介さんが鼻血ブーしちゃったーっ!!?」
「うあああん、きょうすけにまで見られたらお嫁いけないよーーーっ!」