前回<かなたんでGOリスト>次回
こんばんは。
私は風紀委の委員長を務めている二木佳奈多。
それじゃあ、さっそく始めましょうか。
『かなたんでGO!』
はぁ……すっかり板についてきた自分が嫌だわ。
2ヶ月目突入ということでラジオのタイトルが変わったそうよ。
新タイトルは『かなたんでGO!』
タイトルを考えてくれたのはラジオネーム・ナイトレイさん。
前のあーちゃん先輩が考えてくれたタイトルよりセンスがいいから変更には異論はないわ。
フン…………ありがと、良かったわ。
それと、ラジオ放送は1クール予定だそうよ。
全13回。今日で5回目だからあと8回。
あと8回って……はぁ。
今日は、いつもより1日早い放送よ。
なんでも明日の夜にプロデューサーの祖父母が遊びに来るから、時間帯が開いているここに変更したとか。
はぁ…付き合わされる私の身にもなってほしいんだけど。
愚痴っても仕方ないわね。
さっそく一枚お便りを紹介しようかしら。
ラジオネーム・寮長と呼ばないでさんからもらったわ。
『かなちゃんお疲れ様~! いやいやいや~どうなるかと思ったけど軌道に乗ったみたいじゃない! 私もかなちゃんはやってくれると思ったわ(笑) あ、そうそう。「かなたんでGO」のタイトルを読み上げるときは「かなたんで~~~(ここでためるのがポイント!)……ご~~~っ♪」てやらないとダメよ?(右手をいっぱいに上に突き上げて、かなちゃんのそのエンジェリックスマイルで飛び上がりながら) スタッフの人に花びら持たせてあるから、飛び上がる瞬間に撒いてもらってね(笑)』
あーちゃん先輩……。
さすがのあーちゃん先輩の頼みでもそれは嫌です。
それと代わって欲しいと頼んだはずなのですが、もうタイトルまで決まって私の持ち番組みたいになってしまっているように感じるのは…。
……。
本当はあーちゃん先輩って、全部計算して動いてるんじゃないかと思うことがあるわ…。
(以下、佳奈多のセリフは『佳:』、葉留佳のセリフは『葉:』です)
佳:今日はゲストが無理矢――遊びに来てくれているわ。
佳:本当は呼びたくなかっ……
葉:お姉ちゃんヒドイーっ!!
葉:やはーーー!! みなさんこんにちはっ! ん? こんばんは?
葉:ええい! おはこんばんちわだーっ! これでどーだーっ!
葉:あなたも大好きみんな大好きスペシャルゲストのはるちんですヨっ!
葉:お姉ちゃんがどうしても私に出てほしー、って顔してたから心優しいはるち
プチ。
佳:けたたましいわ。
(ああああーっ!? お姉ちゃんがマイクの電源切ったーっ!)
佳:ホント、朝からテンションが高くて高くて高くて高くて困りものよ。
(ゲストのマイクの電源切るなんてオニか、悪魔かっ、それでもMCかーっ!)
佳:放課後なんて3分おきにラジオの話振ってくるのよ。まったく。
(お姉ちゃん、おねーちゃんっ! 電源っ、電源入れてよーっ!)
佳:CM後はいつものコーナーよ。ではCM。
(佳:葉留佳、あなたね、騒げばいいってモノじゃないの、ラジオは)
(佳:もう少し静かに出来ないの?)
(葉:うー…わかった)
(佳:約束できる?)
(葉:うん…)
(佳:なら次のコーナー、あなたにも参加してもらうから)
(葉:え? ホント? ホントにホント?)
(佳:本当)
(葉:うわーい、やったーっ!)
(スタッフ:CMあけまーす。5、4、…、…、…)
佳:それじゃ、いつものコーナーに入ろうかしら。
佳&葉:『かなちゃんのらぶり~アドバイス』
佳:リスナーの悩みをこの私、二木佳奈多が解決するコーナーよ。
葉:いやー毎回思ってたけど、お姉ちゃんのアドバイスめちゃくちゃだから、今回ははるちんがフォローしてあげますヨ。
佳:ハア? めちゃくちゃって何?
佳:私は的確にアドバイスしているだけだから。
葉:本当にそう思ってるのがお姉ちゃんのすごいところだよね……。
佳:では、1枚目のお悩み。
佳:ラジオネーム・巨乳さんから頂きました。ありがと。
葉:ありがとーっ!
『(・)(・)←おっぱい』
佳:あっそ。
葉:それよかお姉ちゃん、これよく読めましたネ…。
葉:おっぱいといえば、私のほうがお姉ちゃんより
佳:……。
葉:うあぁぁ~ん、お姉ちゃんがブッたーっ!!
佳:次。
佳:ラジオネーム・銃さんより頂きました。ありがと。
葉:いたた…はい、感謝ですヨっ!
『トライアングラーの耳コピが進みませんどうしたらいいでしょう』
佳:期末テストの勉強を進めなさい。
葉:ねーねー、お姉ちゃん、カラオケ行って一緒に、キ~ミは誰とキスする歌おうよ~っ。
佳:嫌よ。私それともあの娘なんか言ってる暇があるなら勉強しなさい。
葉:うわ…さすが風紀委員長…。
葉:なんでお姉ちゃん歌詞知ってんの?
佳:……。
葉:……。
佳:……。
佳:次。
佳:ラジオネーム・ナルティメットストームさんより頂きました。ありがと。
葉:耳かっぽして聞くのだーっ。
佳:それ言うならかっぽじって。
『佳奈多さん、いつも聴いてるってばよ!』 そ、ありがと。
『実は主人公やってるんだけど、こう…カッコイイ決め台詞が欲しいんだってばよ。なんかいい考えない?』
佳:そうね、アニメに強いイメージを与えるには決めゼリフがあった方がいいわ。
葉:言われてみると有名なアニメには印象的な決めゼリフありますネ。
佳:例えば日テレの月曜7時台なんて有名ね。
葉:あーあの、恋人と同棲することになったはいいけど、働きに行かずにテレビばかり見ている義父をコケにして、ことあるごとに麻酔銃を打ち込むアレですか。
佳:そう。
佳&葉:「「じっちゃんはいつも一つ!」」
佳:決まったわね。
葉:決まりましたネ!
佳:じゃあ、次いきましょうか。
葉:次、次~。
佳:ラジオネーム・筋肉革命さんから頂きました。ありがと。
葉:ありがとうですヨっ!
佳:葉留佳、これ見て。
葉:どうしたの、お姉……うっわ、汚い字っ。
佳:次、いく?
葉:次いこ、次。
佳:そうね、次。
佳:ラジオネーム・女の子じゃないんだからねさんから頂きました。ありがと。
葉:女の子じゃないんだからねさんー、ありがと~っ!
『佳奈多さん、聞いてよっ』 聞いてるわ。
『この前の昼休みに真…じゃなくてルームメイトの携帯の画面がチラッと見えちゃったんだけど……。待ち受けが……待ち受けが……僕の画像だったんだよね……。僕、どうしたらいいかな…?』
葉:えええええーっ!? 真人くんの待ち受け、理樹くんなんだっ!?
佳:真人…ああ、井ノ原ね。筋肉質な奴にはそういうのが多いって聞くけど本当のようね。
葉:うあー…引くね、こりゃ。
佳:誰もいないところで携帯開いて悦に浸ってるに違いないわ。
葉:そういうお姉ちゃんだって、生徒手帳の裏に…
佳:あーーあーーあーーあーーあーーっ!!!
葉:わわっ、ちょっ、お姉
プチッ。
(あぁぁーっマイクの電源切ったーっ!!)
佳:はぁはぁはぁ…。
佳:コホン。
佳:井ノ原の携帯をへし折りなさい。
(おねーちゃん、ずるーい、ずーるーいーっ! 電源入れてよーっ!)
佳:そろそろお時間が来てしまったようだわ。
(うそっ!? あ、お姉ちゃん、もう変なこと言わないから)
佳:では、また来週。
(あああーっっっ!?)
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