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花ざかりの理樹たちへ その65 ~放課後編~ (リトルバスターズ)
作者:m (http://milk0824.sakura.ne.jp/doukana)

紹介メッセージ:
 恭介の思いつきで始まった王様ゲームにより、理樹は……。各編はほぼ独立していますので、途中からでもお楽しみ頂けます。

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――みんなで僕の携帯を覗きこんでいる。

「ふえぇ…?」

「わふー…?」

「みゅー…」

みんなも、要約するとつまりヤバイと書かれた(と言うかそれしか書かれていない)メールを見て目をパチクリしている。

「――なるほど」

来ヶ谷さんが何かを察したようにアゴに手を当てる。

「え、これだけで何かわかったの?」

「ああ」

ふむ、と頷く。

「どうやらヤバイのは恭介氏の頭のようだ」

「……なるほど、それは納得です」

「いや、そんなこと言わないであげてよ…」

僕ももう一度メールを見直す。

これはきっと恭介の身が危ないっていう意味じゃないよね。

もしそうだったら、メールよりも電話を掛けて来る。

たぶん、また恭介的に面白いことを思いついちゃったんだ…。

あまりの閃きに興奮して、こんなメールになっちゃったんだと思う。

なんか…ヤバイのは僕の身のような気がするけど。

「はぁ…」

溜息混じりに顔を上げると。

「ふえええええぇぇぇぇーーーっ!? きょきょきょ恭介さんの大ぴんちだよーっ!!」

「わふーっ!? これは一大事なのですーっ!!」

「馬鹿兄貴……馬鹿ながらにそこそこの兄貴だった」

メールの内容通りに受け取っちゃってる人たちがいた!

鈴に至っては既に恭介を亡き者にしてしまっている!

「ほわっ!? わかったっ!」

……小毬さんも何かがわかってしまったらしい。

「小毬さん、何がわかったの?」

「犯人さん」

「えぇーっ!?」

「わふーーーっ!! さすがは小毬さんなのですっ!」

どうやら小毬さんの頭の中では、恭介が思った以上に大変なことになっているようだ!

「この前、テレビで闇の組織が暗躍してるって聞いたのです」

小毬さんがぴっと指を立てる。

「黒ずくめでいかにも怪しそうだったよー」

「あ、それでしたら私も小耳に挟んだことがあるのですっ! 黒ずくめで、みなさんお酒の名前なのですっ」

闇の三河屋さんか何かかな。

「きっと恭介さんはその人たちに奇妙な薬を飲まされて……」

「小学生になってしまわれたのですーっ!」

「たいへんだーっ」

「たいへんですーっ」

大体小毬さんとクドの指すものはわかったけど。

「それはフィクションだからね…」

「……短パンショタ系恭介さん、ですか」

「西園さんもそんな夢見る少女みたいな顔しないでよ…」

「実はオレはそいつのモノマネが得意でな。ちょっと聞いてくれねぇか」

「え、そうなの?」

自分のノドをリズミカルに叩く真人。



「ワレワレハ、エドガワコナンダ」



「って、それ宇宙人のモノマネだからーっ!!」

「え、コナン君って宇宙人じゃねぇのか!?」

この人は根本的に勘違いしていたっ!!



――~♪~♪~♪



そんな騒ぎをしていると、今度は全員の携帯が鳴った。

携帯を開いてメールを確認する。





    FROM:宮沢謙吾

    タイトル:すまなかった

                        』

今度は謙吾からのメールだ。

本文に目を向ける。





    訳のわからんメールを送ってしまってすまなかった。

    恭介が興奮しすぎてしまっていてな。

    変わりに俺が連絡を伝える。

    イトーヨーカドーの近くに『あやめ』という店がある。

    洒落た店だ。すぐにわかると思う。

    悪いが今からそこに来て欲しい。

    

    恭介から追伸だ。



    なるべく急いで向かってくれ。

    だが車には気をつけろよ。

    奴らは時として牙を向き、おまえたちを襲ってくるからな。



    …恐らくそういったことを伝えたいのだと思う。

                                  』

今度は普通のメールだった。

謙吾が一緒に行ってくれてよかった。

もし恭介一人だったら、きっと次のメールも解読不能だったに違いない。

「恭介さん、無事みたいだよー。よかったね、クーちゃん、鈴ちゃん」

「よかったのです~」

「ふう…危うくあたしが蘭ねーちゃんの立場になってしまうところだった」

この3人は本当に胸を撫で下ろしてるし。

「イトーヨーカドーっていったら、15分も歩けば着きますナ」

あの辺はよく僕たちが買い物に行く場所だ。

「けど宮沢くんが言う店って何の店かな?」

杉並さんが小首をかしげる。

「うーん…」

僕も初めて聞く店だ。

みんなもクエスチョンマークを浮かべているところを見ると、心当たりがないようだ。

「………………」

そんな中、西園さんがいそいそとデジタルカメラと格闘している。

「どうしたの?」

「……はい、いらない写真を消そうと思って」

「……これから大量消費すると思いますので」

心なしか西園さんがワクワクしているように見える。

「……かしゃり」

僕に向かってシャッターを切るフリをしてるし。

もしかして恭介の考えが読めたのかもしれないけど…僕は嫌な予感がして聞けなかった。




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