Author : 義歯

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ミディの放浪日記

【オリジナル】

ミディの放浪日記~最終回 日記 -7月22日-

2013-08-04 17:50:39

ミディの日記




ある日、お母さんがお仕事に行く時のこと。

こんこんこん。

「あーごめん、お母さんちょっと着替えてるからミディお願い!」

「はいはいはーい。どちらさまで…」

玄関のドアを開けて、近くを見てみても誰の姿もない。

「って、誰もいないじゃない…お母さーん、いたずらだったみたいー」

「ちゃんといるのー」

いきなり、足元から声が聞こえた。

「ミディおねーちゃんひどいのー」

「えっ? わぁっ!?」

下を向いてみると、小さな女の子が2人。
同じ顔をして、身長も体格も同じくらい…双子なのかな?

「あ、え、あの…? な、なに?」

「おとどけものにきたのー」

「きたのー」

…お届け物?
お届け物はいいけど…何でこんな子がお届けるの?

「あら、ミディ…その子達…

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【オリジナル】

ミディの放浪日記~日記 -9月2日-

2013-08-04 17:47:27

ミディの日記




きょうは、げつようび。
わたしは、げつようびがキライです。

「行ってきます。お留守番、お願いね」

「うんっ! おかあさん、いってらっしゃい!」

…行っちゃうよ。

「それじゃね」

「あ、おかあさん…」

「ん? なあに、ミディ?」

「えっと…んと…お仕事、がんばってねっ」

…ちがうよ、わたしはこんなこと言いたいんじゃないの。こんなこと言いたくない。

「うん。頑張ってくるわ」

「えへへ。いってらっしゃいっ」

ぱたん。

わたしは、ゆっくり玄関のドアをしめました。
少ししてから、もういっかい開けます。
…お外を見ても、おかあさんは見えません。
あるいて、もうとおくに行っちゃったんです。
…でもでも、ちゃんとかえってくるのは分かっています。
夕方になれば、ま…

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【オリジナル】

ミディの放浪日記~第17枠 ミディのさがしもの -見つけにくいものですか?-

2013-08-04 17:44:47

第17枠 ミディのさがしもの




船の上。ミディが海を眺めながら歌を歌っている。

「うーみーはーひろいーな、おおきぃーなー」

「つーきーはーのぼるーし、船しーずーむー♪」

「ふぇ!? カイ、ちがうぅ。しずむのはお日さまだよぅ」

「そ~だったかなー?」

「ぶぅ」

…俺達は風に乗って、もともといた大陸の東側に向かっている。

「…このまま進めば戻ることになるんだよな」

後ろの方で風を浴びていたイリスに話し掛けた。

「大陸一周…ね。喜んでいいのか分からないわね」

普通なら喜ぶべきことなんだろうけどな。

「…でも、ミディの…」

「分かってる。皆まで言うな」

大陸中を廻っても、ミディの探し物は見つからなかった。
…教えてくれない事を無理に聞きだすなんてつもりもなかったしな。

「…

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【オリジナル】

ミディの放浪日記~第16枠 西方幻想譚5 -いってきます。そして、"さようなら"-

2013-08-04 17:41:22

第16枠 西方幻想譚5 A Port-Departure and Saying "byebye"-




果てしなく続くとも思えるほど長く続いた荒野を抜けると、そこにあったのは港町。
実に1週間ぶりの町。
…自分たちが野生一直線な顔をしていないか心配だ。

「やーっと町に着いたのか…長かったなー」

「ええ…アルベラを出てからは大きな町はなかったしね…」

ミディは俺の背中で寝息を立てている。
あれだけ元気なミディも疲れて眠ってしまうほどにこの1週間は長かった。
ついでに言うと毛玉も寝ている。

「いや~、歩いた歩いた」

…なのに何でフィオはこんなに余裕なんだ?
まるでスポーツで軽く汗を流した後のような感じだ。

「長かったから疲れたね~」

嘘だ。絶対嘘だ。

「フィオ…とりあえず宿に連れてってくれ…」

全身はもう疲労の塊だ。

「…

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【オリジナル】

ミディの放浪日記~閑話4 雨の日と月曜日は -looking for the rain-

2013-08-04 17:38:54

閑話4 雨の日と月曜日は




「すっげー雨だな…スコールかよ」

俺達3人が宿に着くなり、いきなり雨が降りだしたのだ。
しかも豪雨。ていうか滝壷。

窓から外を見ると、通りをはさんだ向こう側の建物が見えないほどの雨。

「なあフィオ、エリアス。何なんだこの雨?」

鶏肉を頬張っているフィオが答える。

「もぐもぐもぐもぐ」

「分かんねー」

「むぐむぐむぐ」

「変わんねー(;´Д`)」

「フィオ、おぎょーぎ悪いよぅ」

「…(´・ω・`)」

子供に言われたら立場も何もない。

「えっと…この辺はね、たまにこういう通り雨があるの」

「通り雨…これが?」

怪訝な表情でイリスが聞き返す。

「うん、通り雨。だいじょぶだよ、一晩で止むから」

…マジか?

「時期を考える…

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